こんにちは、マサキ工房です。
21年間のリフォーム営業と工務5年の経験をもとに、「住まいのリフォームに関する悩みや疑問を解決する記事(情報)」をお届けしているブログです。【2016年11月~小さな工務店を経営】
僕はこれまで、外壁塗装の見積り(商談)を2,000件以上、そのうち1,200軒以上の(契約→色の打ち合わせ→完工)を経験してきました。
なかでも、外壁の「色褪せ(いろあせ)」がきっかけで”外壁塗装を決めた”というかたは少なくないです。
しかし、工事契約後にお客様の選んだ色が”色褪せしやすい色”だった場合、
塗装業者のほうから「この色は”色褪せしやすい”ため選ばないほうが良いですよ!」等とは、言いにくい面があります。
できるだけ「希望する(好みの)色で塗装してほしい!」という気持ちがあるからです。
そのため、色褪せしやすい・しにくい色は、事前に知っておいたほうが”色選びの失敗”は少ないと言えます。
この記事では、僕が2回目の塗り替え現場(築20年以上の住宅)で感じた”色褪せしやすい・しにくい色”について、「日塗工(日本塗料工業会)の色見本帳」で解説しています。
記事を読むことで、希望する(好みの)色が「色褪せしやすいのかどうか?」がわかります。
外壁塗装の色選びの際、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
外壁塗装で色褪せしにくい色は『白と黒』
2回目の外壁塗装を依頼された際、(前回の塗装が)「あまり”色褪せ”していないなあ!」と感じた色は断トツで”白”です。
塗料は”白色”をベースにして顔料(色の粉)を混ぜて作ってあるため、白があまり色褪せしないのは当然?とも言えます。
しかし、なかには「真っ白はちょっと嫌かな?」というかたもいることでしょう。
そんなかたは、「白に近い(明るい)色」でも色褪せしにくいと言えるため、白に近い(明るい)色をおすすめします。
実際、2回目の塗り替え時(前回の塗装から10~15年後)の現場では、白に近い(明るい)色もあまり”変色”していないからです。
風水の色選びでも”ホワイト系”は人気があります。
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”白系”以外では、”黒”が色褪せしにくい色です。
しかし、一般的に戸建て住宅で見かける黒色の外壁は、「真っ黒」で塗装してある訳ではありません。
実際には、”黒”に少し色が混ざったものや、濃淡を調整した”黒に近い色”で塗装してあります。
色褪せが心配なかたは、”黒に近い色”も検討してみてください。
「白と黒」系の色を選ぶときの注意点
「白と黒」系は色褪せしにくい色ですが、”黒系”の色を選ぶ際には注意が必要です。
白系(明るめ)の色は、外壁に塗装すると”面積効果”によって色が薄くみえます。
しかし、(白系とは反対に)黒系は色が濃くみえてしまう(圧迫感がある)からです。
そのため、黒系の色を選ぶ際には、イメージよりも薄めの(淡い)色を意識しながら、サンプルの色板見本などで色決めすることをおすすめします。
「白系(明るめ)の色 → 濃いめ」、「黒系(暗い)色 → 薄め」を意識してみてください。
このように、外壁塗装で色褪せしにくい色は「白と黒」です。
しかし、どちらも「汚れが目立つ色」という共通点もあるため、お住まいの立地条件が(道路沿いなど)外壁の汚れやすい環境のかたは注意しましょう。
濃いめのグレー色”は、汚れが目立たない・色褪しにくい色と言えます。以下の記事を参考にしてみてください。
できるだけ黒に近い”色褪せしやすい色は?
2回目の外壁塗装の現場で、ずいぶん「色褪せしてるなあ!」と感じた色は、やはり原色系の色です。
「原色系」とは、上記(画像)の(赤・青・黄・緑・紫)系の色のことです。
とくに「赤と黄」系の色は、かならずと言ってよいほど2回目の塗装現場では、色褪せが目立ちます。
青」は、真っ青に近い青色であれば”色褪せしにくい”のですが、色の濃さによっては色褪せが目立つため注意が必要です。
「いずれにしても”原色系”の色を希望するかたは、色の濃淡を塗装業者にアドバイスしてもらった上で、「色見本帳やサンプル・カラーシミュレーション」を上手に活用しましょう。
色決めの最終決定は、「サンプルの色板見本」がベストです!
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>>外壁塗装の色の失敗は塗装業者の『選ばせ方』が原因?【サンプルの種類と使い方】
>>なぜカラーシミュレーションで色決めすると失敗しやすいのか?【最終決定は色板見本がベスト】
塗料カタログの標準色は色褪せしにくい!?
色褪せしにくい色を選ぶとすれば、各塗料メーカーの塗料カタログにある「標準色」から選ぶと無難です。
塗料メーカーは、「色褪せ」だけでなく「汚れにくい」色も考慮して、標準色をピックアップしているはずだからです。
塗料メーカーの標準色のなかには、20年以上”変わらない”色も多数あります。
たとえば、”日本ペイント”の色見本帳の例で見てみましょう。
上記(画像)は、日本ペイントの「ファインシリコンフレッシュ」・「パーフェクトトップ」・「ファイン4Fセラミック」の共通標準色です。
原色系の(赤・青・黄・緑・紫)色の種類が少ない!というのがわかると思います。
じっさい、色褪せが目立たないお住まいは、上記系統の色や濃淡(色の濃さ)が大半です。
標準色に気に入る色がない場合は、色の濃さを目安にして「日塗工の色見本帳」から色を選びましょう。
まずは、塗料メーカーの標準色に目を通してみてください。
(関連記事)
>>外壁塗装の色の種類が多すぎて迷いませんか?日本ペイント色見本帳の活用方法
色褪せしにくい『塗料』は?
外壁の”色褪せ”は、使用する「塗料」にも左右されます。
「色褪せ」を重視する場合、「高耐候性・超低汚染型・ラジカル」塗料から選ぶことをおすすめします。
フッ素や無機などの超高耐候性塗料であれば当然ながら、”色あせが始まる時期も遅くなる”からです。
しかし、高耐久の塗装になるほど「金額が高くなる」というデメリットもあります。
マサキ工房では価格面を考慮する場合、日本ペイントの「ファインシリコンフレッシュ」と「パーフェクトトップ」をおすすめしています。
どちらも発売から年数が経過していることもあって、「色あせしにくい!」と感じている塗装業者は少なくないはずです。
「ファインシリコンフレッシュ」は、日本ペイントの製品の中でも高耐候性塗料として紹介されている”超”低汚染型のシリコン塗料です。
塗装業者の大半は、古い製品よりも新製品をお勧めすると思いますが参考にしてみてください。
「パーフェクトトップ」に関しては、”ラジカル系塗料の元祖”とも言える塗料で、酸化チタンによって色褪せや汚れを軽減してくれる効果があります。
実際に使用してみて、汚れにくい・色褪せしにくい塗料のため、選択肢のひとつに入れてみてください。
ご紹介した日本ペイントの塗料も含め、「高耐候性・超低汚染型・ラジカル系塗料」の中から予算に応じて選ぶと、色褪せの心配は少なくて済みます。
艶なし塗料は耐用年数が短くなる」という事と、「色褪せは保証対象にならないケースがある」という点にも注意してください。
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おわりに
2回目の塗り替え現場で感じた、「色褪せしやすい・しにくい色」について解説させて頂きました。
色褪せが気になるかたは、「白と黒」系の色・塗料メーカー”標準色の濃淡”を目安にして色を選んでみてください。
そうすればきっと、外壁の色褪せの心配は少なくて済むと思います。
外壁塗装の色選びの際、この記事の内容を参考にして頂けると幸いです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。