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外壁塗装に使用する塗料はどのくらいの量が必要?【塗料缶数の計算方法】

現場で使用中の塗料缶の画像
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こんにちは、マサキ工房です。

21年間のリフォーム営業と工務5年の経験をもとに、「住まいのリフォームに関する悩みや疑問を解決する記事(情報)」をお届けしているブログです。【2016年11月~小さな工務店を経営】

パソコン会社員

外壁塗装に使用する塗料は、「どのくらいの量が必要なんだろう・・」と疑問に思っていませんか?

僕はこれまで、外壁塗装の見積書の作成と商談を2,000件以上経験してきました。

見積書の説明をする際には、「塗料は何缶くらい使用するんですか?」とお客様から質問されたことが何度もあります。

その際には、工事に必要な”塗料缶数(量)”をお伝えしていますが、中にはあいまいな返答をする塗装業者も少なくないはずです。

この記事では、外壁塗装に使用する「塗料の量」や「塗料缶数の計算方法」について解説しています。

記事を読むことで、外壁塗装に必要な「塗料缶数の計算方法」が分かります。

手抜き工事が不安なかたは、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。

外壁塗装に使用する塗料はどのくらいの量が必要?

現場で使用中の塗料缶の画像

外壁塗装に使用する塗料の量は、下記の計算式で求めることができます。

塗料の量の計算式

外壁塗装面積(㎡)× 1㎡を塗装するための使用量(塗布量)

1㎡ = 1m × 1mの面積)

使用量(塗布量)とは?

使用量(塗布量)」とは、塗装するのに必要な塗料の量のことです。一般的には、”塗料メーカーの製品カタログ”に「キログラム()」や「グラム()」で記載してあります。

「1㎡を塗装するのに必要な使用量」の場合と、「1缶あたりの塗装面積」が記載してあるケースがあるため注意が必要です。

1㎡を塗装するのに必要な使用量が記載してあるケース

1㎡を塗装するのに必要な使用量は、各塗料メーカーの製品によってそれぞれ違います。そのため、塗料カタログに記載してある表記( ㎏ / ㎡ / 回 )で計算します。

たとえば、( 0.15㎏ / ㎡ / 回 )と記載してある場合、1㎡を塗装するための使用量は(1回塗りで)0.15㎏です。製品によっては、(150g / ㎡ / 回)と書いてあることもあります。

仮に、外壁塗装面積100㎡の塗装をする場合は、100(㎡)× 0.15(㎏)= 15㎏ の塗料が必要です。

マサキ

この計算を、(下塗り・中塗り・上塗り)とそれぞれ行うことで、外壁塗装に使用する塗料の量は「何キログラムなのか?」が分かります。

1㎡あたりの使用量㎏/㎡/回)は、カタログ以外でも「塗料メーカー+塗料名」でネット検索すると確認することができます。(例:日本ペイント パーフェクトトップ)

1缶あたりの塗装面積が記載してあるケース

1缶あたりの塗装面積は、塗料カタログに( ㎡ / 缶 / 回 )の記載がしてあります。

たとえば、( 100㎡ / 缶 / 回 )と記載してある場合、1缶あたりの塗装面積100㎡です。

ほかにも、1リットル(ℓ)あたりの塗装面積 →( ㎡ / ℓ / 回 )などで記載してあるケースもあります。

塗料メーカーのカタログに記載してある使用量(塗布量)は、上記のように(0.15㎏/㎡/回)とか(100㎡/缶/回)というように、明確な数字ではありません。

外壁の種類や塗料の吸い込み具合などによって、施工した際の塗料の厚み(量)に差が出てしまうからです。

マサキ

実際には、(0.13~0.15㎏/㎡/回)とか(80~100㎡/缶/回)など、記載してある数値に幅があるため注意してください。

1缶あたりの塗装面積の計算方法

ファインシリコンフレッシュ塗料缶画像

ここでは、塗料カタログに1㎡あたりの使用量㎏ / ㎡ / 回 )が記載してある場合、1缶あたりの塗装面積の計算方法を解説します。

マサキ工房が普段おすすめしている”日本ペイントの外壁塗料”、「ファインシリコンフレッシュ」のカタログ(見本帳)の使用量から、”1缶あたりの塗装面積”を計算してみましょう。

計算式は次の通りです。

1缶あたりの塗装面積の計算式

塗料の容量(㎏)÷ 使用量(㎏/㎡/回)

ファインシリコンフレッシュの1缶あたりの塗装面積

ニッペ「ファインシリコンフレッシュ」の使用量の説明画像
<ニッペファインシリコンフレッシュ>

ファインシリコンフレッシュ」は、2液(油性)のシリコン塗料です。容量15㎏セット(主剤12.5㎏+硬化剤2.5㎏)を混合比(主剤:硬化剤)5:1の割合で攪拌(かくはん)して使用します。

攪拌(かくはん)」とは、専用の撹拌機で塗料を混ぜる作業のことです。

上記(画像)のカタログに記載してある使用量は、(0.12~0.14㎏/㎡/回)となっています。

「最小値(0.12㎏/㎡/回)」と「最大値(0.14㎏/㎡/回)」のケースで計算すると、次のようになります。

15(㎏)÷ 0.12(㎏/㎡/回) = 125㎡

15(㎏)÷ 0.14(㎏/㎡/回) = 107㎡

つまり、”ファインシリコンフレッシュ”の1缶当たりの塗装面積は、(1回塗りで)107~125㎡です。

希釈率

希釈率(きしゃくりつ)」とは、塗料を薄めてもよい割合のことです。

ファインシリコンフレッシュ”は、ウールローラー(手塗り)施工の場合(0~10%)、エアレススプレー(吹付け)は(0~5%)とカタログに指定されています。

希釈剤

希釈剤(きしゃくざい)」とは、塗料を薄める材料のことです。水性塗料の場合は(水道水)、油性塗料は(塗料シンナーなど)製品ごとに指定された材料になります。

ファインシリコンフレッシュ”の希釈剤は、塗料シンナーA とカタログに指定されています。

希釈剤の容量分は保険(予備)


マサキ

ファインシリコンフレッシュは、希釈率0~10%(15㎏の10%=1.5㎏)の塗料となるため、希釈剤の”塗料シンナーA”は最大で1.5㎏まで使用(希釈)することが可能です。

そのため、実際には希釈剤の容量分が多くなるため、最大で16.5㎏(15㎏+1.5㎏)となります。

塗料を10%希釈した場合、希釈剤の容量分の塗装面積を計算すると、

  • 1.5(㎏)÷ 0.14(㎏/㎡/回)=10.7㎡
  • 1.5(㎏)÷ 0.12(㎏/㎡/回)=12.5㎡

となります。つまり、1缶あたりの塗装面積は、最大でプラス10.7~12.5㎡(1回塗り)を塗装することが可能ということです。

しかし、塗料を何パーセント希釈するのか?は、外壁の種類や傷み・気温などによって各現場で違います。

また、作業するたびに、「塗料缶やペンキの缶、刷毛・ローラー等」に使用することのできない塗料が必ず出るため、1滴も残らず使い切ることは不可能です。

そのため、希釈剤の容量分で可能な塗装面積は、あくまでも材料が足らなくなった場合の保険(予備)として考えるのが一般的です

塗装業者は(外壁の種類や傷みを考慮しながら)、先ほど計算した(主剤+硬化剤)の塗装面積107~125㎡を目安にして見積もり(塗料発注)をします。

水性・油性」や「1液・2液」塗料の違いが”よく分からない”というかたは、塗料選びの重要なポイントにもなるため、下記の記事を参考にしてみてください。

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塗料缶数の計算方法

塗装現場で使用中の塗料缶の画像

1缶あたりの塗装面積」が分かれば、塗料缶数を計算することができます。

上塗りの塗料缶数の計算方法

外壁塗装に必要な上塗りの塗料缶数は、以下の計算式で求めることができます。

上塗りの塗料缶数の求め方

【外壁塗装面積(㎡)×2(塗り回数)】 ÷ 1缶あたりの塗装面積(㎡)

外壁塗装の「中塗り」と「上塗り」は、通常は同じ色を使用するため、外壁塗装面積は2倍(×2)で計算します。

たとえば、外壁塗装面積が120㎡の場合は(120㎡×2)=240㎡です。

上塗り塗料「ファインシリコンフレッシュ」の場合、先ほど計算した”1缶あたりの塗装面積”は107~125㎡でした。

107㎡と125㎡の平均値116㎡(107㎡+125㎡÷2)で計算すると、次のようになります。

【120(㎡)×2】= 240㎡ ÷ 116㎡ 約2.1缶

上記のように、外壁塗装面積120㎡を”ファインシリコンフレッシュ”で塗装する場合は、約2.1缶の塗料が必要です。

「平均値116㎡」で計算している点と「希釈剤の容量分」を考慮すると、(約2.1缶 → 2缶)の塗料で「メーカー指定の施工ができる」ということになります。

下塗りの塗料缶数の計算方法

下塗りの塗料缶数を計算する場合は、1回塗りのため2倍(×2)ではなく、外壁塗装面積 ÷ 1缶あたりの塗装面積の計算式で塗料缶数を求めます。

もし、下塗りを2回する合計4回塗りの外壁塗装を検討する場合は、下塗りの種類ごとに計算する必要があります。

(下塗り1回目シーラー系2回目フィラー系)の下塗り材というように、種類を変えて塗装するケースが多いからです。

特に、「フィラー系」はシーラー系の下塗り材よりも”1缶あたりの塗装面積”が極端に少なくなるため、使用する塗料缶数は多くなります。

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ツートンカラー(複数色)で塗装する場合は注意!

ツートンカラーなどの複数色」で塗装する場合は注意が必要です。

(使用する色ごとに)外壁塗装面積を算出して、それぞれの塗料缶数を計算する必要があるからです。

そのため、「ツートンカラー(複数色)」の塗装を予定しているかたは、見積もり依頼のときに業者に伝えておくことをおすすめします。

そうすることで、塗装業者は「1階と2階・ベランダ」など、色分けする外壁の塗装面積をそれぞれ細かく計測してくれるからです。

見積書を確認する際、色分けする外壁の面積を質問すれば、業者も”すばやく”答えてくれると思います。

中塗りの色を変える施工の場合

外壁塗装は、中塗り(上塗り1回目)・上塗り(上塗り2回目)に同じ色の塗料を使用するのが一般的ですが、中塗りに違う色を使用する施工方法があります。

この場合は、(下塗り同様)外壁塗装面積 ÷ 1缶あたりの塗装面積の計算式で、(中塗りと上塗り)それぞれの塗料缶数を求めます。

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外壁塗装に使用する「塗料缶数の計算方法」を解説しましたが、見積書に塗料缶数が記載されることはありません

手抜き工事が不安なかたは、見積書の外壁塗装面積をもとに(上記の内容を参考にしながら)、実際に塗料缶数を計算してみてください。

マサキ

計算が苦手なかたは、「塗料は何缶くらい使用するんですか?」と業者に質問してみるのも良い方法です。

例えば、「下塗り2缶・上塗り3缶です!」とすぐに(はっきりと)答えてくれるようであれば、手抜き工事の心配は少ないと言えます。

反対に、ごまかしたり”あいまい”な返答をされる場合は、(塗料を薄める等)手抜き工事の心配もあるため要注意です!

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まとめ

外壁塗装に使用する「塗料の量」と「塗料缶数の計算方法」について、解説させて頂きました。

マサキ

最後に、この記事の要点を以下にまとめました。

塗料の量の計算式

外壁塗装面積(㎡)× 1㎡を塗装するための使用量(塗布量)

下塗り・中塗り・上塗りごとに計算

1缶あたりの塗装面積の計算式

塗料の容量(㎏)÷ 使用量(㎏/㎡/回)

希釈剤の容量分は、材料が足らない場合の余剰(保険)としてみておく

上塗りの塗料缶数の計算式

【外壁塗装面積(㎡)×2(塗り回数)】 ÷ 1缶あたりの塗装面積(㎡)

*下塗りは1回塗りのため外壁塗装面積は2倍(×2)しなくてもよい

*「ツートンカラーなどの複数色」で塗装する場合は、色ごとに外壁塗装面積を算出して、それぞれ塗料缶数を計算する必要がある。

外壁塗装の見積書を確認する際、この記事の内容を参考にして頂けると幸いです。

最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。

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