こんにちは、マサキ工房です。
21年間のリフォーム営業と工務5年の経験をもとに、「住まいのリフォームに関する悩みや疑問を解決する記事(情報)」をお届けしているブログです。【2016年11月~小さな工務店を経営】
外壁の塗り替えの際、付帯塗装の色選びで迷いませんか?
僕はこれまで、外壁塗装の見積り(商談)を2,000件以上、そのうち1,200軒以上の(契約→色の打ち合わせ→完工)を経験してきました。
付帯塗装の色は、選び方を間違えると外壁の色も失敗しやすくなります。
なかでも雨樋は、できるだけ”元の色と同系色”のほうが失敗しないです。
この記事では、外壁塗装の付帯部でもある”雨樋塗装”の色を選ぶ際の注意点について解説しています。
記事を読むことで、「雨樋の色を変えないほうが良い理由」が分かります。
「雨樋の色をどうしようか?」と迷っているかたは、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
雨樋の色を変える場合は要注意!?【外壁塗装の付帯部】
外壁塗装工事で”雨樋の色を変える”場合には注意が必要です。
なぜかというと、経年劣化と共に”元の雨樋の色”が上記(画像)のように目立つケースも少なくないからです。
上記(画像)は、2回目の塗装をする築25年くらいの戸建住宅の雨樋ですが、前回(15年前)の塗装があちこち剥げていました。
白と茶系の色がまだらに見えますが、どっちが元の雨樋の色に見えますか?
これは、元の雨樋の色は”白”で、1回目の塗り替えの際に”茶系の色”を塗装してある画像です。つまり、前回塗装した茶系の色が剥げているという状況です。
2回目以降の外壁塗装の際によく見られる現象ですが、見た目(美観的)にも良くありません。
という意見のかたも中にはいるかも知れません。
おそらく、前回の塗装から7~8年くらい経った頃から少しずつ剥げてきたと考えられます。
塗装して7~8年後に雨樋の色が上記(画像)のように剥げてしまった場合、大半のかたはあまり良い気はしないはずです。
の色と”違う色で塗装する”場合、経年劣化で塗装が剥げてしまい”色がまだらに見える”ケースもあるため注意してください。
外壁塗装で雨樋を元雨樋の塗装が剥げてしまう原因は?
雨樋の塗装が剥げてしまう原因は、使用する塗料にもよりますが大半はケレン不足です。
「ケレン」とは、研磨紙やマジックロン(下記画像)、サンダーなどの電動工具を使用して、旧塗膜やサビ等を落とす作業のことです。
雨樋などの素材は、(素材が傷んでいない場合でも)ケレン作業をして表面に微細な傷をつけることで、”密着性”が良くなり塗装が剥げにくくなります。
木部や鉄部・丁寧にケレン作業するほど素材表面が”なめらか”になるため、塗装の仕上がりもキレイです。
しかし、なかには面倒くさがってケレン作業を手抜きする業者(職人)も少なくありません。
下地処理(調整)”などの項目で、”あいまいな見積り”をされることもあるため注意してください。
見積書にも”ケレン”ではなく”(関連記事)
>>塗装工事の見積書に『ケレン』の文字はありますか?【手抜きされる原因と対処法】
雨樋の塗装は補償対象にならないケースが大半
雨樋の塗装は、保証書を発行する業者に依頼した場合でも、補償対象にならないケースが大半です。
「5年とか10年保証」だからといって安心してはいけません!
有・無(詳細)」や「補償対象(無料手直し)」になるのかも確認しておきましょう。
「ケレン作業の(関連記事)
ケレン(不足・手抜き)による”塗装の剥離(はくり)”の原因については、以下の記事で解説しています。
雨樋は塗装しないほうが良いのか?
前述した内容からすると、「雨樋は塗装しないほうが良いのか?」と疑問に思ったかたも中にはいることでしょう。
しかし、外壁の塗り替えをする際には、同時に雨樋の塗装もおすすめします。
塗装することで、素材(塩ビ)の保護になるからです!
もし、雨樋を塗装しない場合、はやく「割れたり・変形したり・金具が錆びてボロボロ」になってしまいます。
足場があるうちに塗装しておけば、素材(塩ビ)を紫外線(酸性雨)から守ることができるため、雨樋を長持ちさせることも可能です。
雨樋の塗装は業者によって意見がわかれる!?
外壁塗装の見積もりを依頼すると、雨樋の塗装は以下の2つの意見にわかれます。
- 塗装専門業者 →「塗装でOK!」
- 建築板金塗装業者 →「塗装ではダメ!」
上記のように、”塗装専門業者”は「塗装しておけば大丈夫です!」という意見が大半です。
しかし、”建築板金塗装業者”は「塗装ではダメです。新品に取り換えたほうが良いですよ!」、という意見のほうが多くなります。
たしかに、雨樋は”消耗品“と言えるため、「新品に取替えるほうが良い!」というのは理解できます。
しかし、雨樋の役割(機能)に支障がない場合、取替えよりも少ない予算でキレイになる塗装を選ぶかたがほとんどです。
(築15~20年前後までのかたは)雨樋の役割(機能)に支障がないケースが大半のため、新品に取替えるのではなく塗装することをおすすめします。
雨樋の塗装は、業者によって意見がわかれるため注意してください。
(関連記事)
>>雨樋塗装は交換よりどのくらいお得なのか?【単価・費用相場ほ比較】
>>外壁塗装の工程ごとに『見積書のチェックポイント15箇所』と単価・費用相場を徹底解説!
雨樋は素材と同系色で塗装すると失敗しない!
雨樋は素材(元の色)と同系色で塗装すると失敗しません。
とくに、フッ素や無機などの高耐久塗装を検討されるかたは、(雨樋も長い目でみて)”素材と同系色”で塗装することをおすすめします。
年数が経過したときに、塗装が剥げたり色あせした場合でも、「下地の色が透けたり・まばらに見えたり」する可能性が少ないからです。
また、雨樋は他の付帯部(破風・雨戸など)の素材よりも「傷みやすい・外観的にも目立つ」、ということも考慮する必要があります。
雨樋の素材(塩化ビニール)は、難燃性とは言え一般的な合成樹脂(プラスチック)材料のひとつだからです。
「雨樋の塗装」は失敗を避けるためにも、できるだけ素材(元の色)と”同系色”を意識して選んでみてください。
同系色で塗装すると、サンプルを使用したときに”外壁全体”もイメージしやすくなります。
おわりに
外壁塗装の付帯部でもある”雨樋塗装”の色を選ぶ際の注意点について、過去の現場写真を使用しながら解説させて頂きました。
外壁塗装の雨樋の色を選ぶ際、この記事の内容を参考にして頂けると幸いです。
特に、フッ素や無機などの”高耐久塗装”を検討するかたは意識してみてください。
”ケレン作業”や”付帯塗装の補償年数”に関しては、かならず契約を交わす前に確認しておきましょう。
そうすればきっと、雨樋の色も安心して選ぶことができるはずです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。